遅ればせながら「ザ・ゴール」を読みましたが…。
遅ればせながら、エリヤフ・ゴールドラット著「ザ・ゴール」を読みました。
近年のマネジメントの世界での常識的知見ともなっている「部分最適の総和は全体最適
に劣る」と云う考え方が小説仕立てで語られており、経営学に馴染みの薄い一般の読者
にも容易に理解出来るように書かれています。
ところで、私はいつものようにボンヤリと、経営学を学んでおられる方々と経済学、とりわ
け古典派と云われる学問領域に属する人々の思想は極めて類縁性の高いものである
と、勝手に思い込んでおりました。
図式的に申し上げるならば、古典派経済学的思想を中心に同心円的に派生した学問、あ
るいは経済学の各論、が経営学であると云う漠然とした印象を持っておりました。
しかしながら、当該書籍のテーマの一つである「マネジャーによる全体最適至上主義」は
まさに社会主義的計画経済の思想に相当するのではないでしょうか。
アダムスミスが、デイヴィッド・リカードが、そして彼らの素晴らしき思想を今日もなお信奉
して已まない現代の支配的なエコノミスト全て(まさしく、新古典派、マネタリスト、サプライ
サイド、合理的期待形成学派・・・。マルキシズムやケインジアンは別として何と呼ばれる
流派であろうと)は「完全競争下に於いては、各プレイヤーが利己的に振る舞うことによっ
て、最適な資源配分が行われ全体の福利を実現することが出来る」と信じています。
この思想はまさに部分最適が全体最適を導出することを語っておるのではないでしょう
か。経営学のフロンティアと近代経済学の支配的思想との乖離/背反がこれ程大きなも
のとは思いませんでした。それとも、マーケットが全うに機能するメカニズムを業務改善な
どのミクロなマネジメントの領域にパラフレーズして解釈するのは間違っているのでしょう
か。
おそらくは私の誤りでしょう。その道にお詳しい方がいらしたらご教示いただきたいもので
す。


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